5分 · 日本語の合成音声・字幕付き。再生は手動です。会話と苦痛の変化は架空の教育例で、視聴に合わせて行う練習ではありません。
初めと、区切りで確認する扱う記憶標的を決めて、同じ記憶の苦痛を短く確かめる。
実施中の主な注意を向ける心地よく、関心が向く対象PEF:この動画では、ペンギンの動きを使う。
動画と一緒に読む説明資料
01
つらい記憶を、見つめ続けずに扱う
フラッシュテクニック(Flash Technique:FT)は、つらい記憶に伴う苦痛の軽減を目指す心理的介入です。最初に扱う記憶を決めますが、実施中の意識的な注意は、主に心地よく関心を向けられる対象に置きます。EMDRの準備段階で使う方法として発展し、独立した介入としても研究されています。
この教材は治療場面を理解するための解説です。動画に合わせて自分のトラウマを選び、実施する形式ではありません。会話と苦痛7→5の経過は架空で、実際の効果や標準的な所要時間を表しません。
Manfieldら(2024):4研究の報告と限界 ↗
02
PEFは「実際に関心が向く対象」
PEF(Positive Engaging Focus)は、心地よさがあり、自然に関心が向く対象です。好きな音楽、動物、趣味の場面などが候補になります。教材では、一羽だけ違う方へ歩くペンギンを使っています。
大切なのは、前向きになろうと頑張ることや、立派な幸せの記憶を提出することではありません。その場で本人が心地よく関われるかを一緒に確かめます。たとえばペットの思い出が喪失のつらさを呼ぶなら、別の対象を探すという臨床上の配慮が必要です。
Manfieldら(2024):4研究の報告と限界 ↗ENHANCE:公開されたFT手順(PDF) ↗
03
何を確かめながら進めるのか
まず本人の希望・同意と、中断の合図を共有します。標的記憶を短い言葉で確認し、現在の主観的な苦痛を0〜10のSUDで評価します。標的を特定することと、強く再体験させることは別です。
PEFに関わりながら、採用する手順に沿って進めます。ゆっくりした左右交互のタッピングを含む版もありますが、瞬目回数やタッピングの有無は版によって異なります。この動画は手続きの一部分のイメージで、回数やタイミングのガイドではありません。
現在の公開手順では、瞬目の合図で苦痛記憶を意図的に思い出すよう指示しません。区切りで同じ記憶について短く再評価します。確かめるのは苦痛の変化であり、記憶が消えることではありません。
Manfieldら(2024):4研究の報告と限界 ↗ENHANCE:公開されたFT手順(PDF) ↗
04
手順より、本人の状態を優先する
苦痛が強まる、周囲が遠く感じる、応答が難しくなるときは、いったん手順を止め、状態を確認します。動画では「今は診察室で、私と話しています。こちらの机は見えますか」と、現在の場所・相手・見えるものへの定位を助けています。
これはFT固有の効果を示す場面ではなく、状態に応じた支援の例です。急性のフラッシュバックへの対応と、計画された記憶への介入を混同しません。また、「つらくない」という言葉だけで、苦痛が軽くなったのか、ぼんやりして評価できないのかを決めつけません。
ENHANCE:比較試験の計画論文 ↗VA:現在への定位を助ける対応(終末期ケアの文脈) ↗
05
有望な報告と、まだ分からないこと
記憶に伴う主観的苦痛の軽減を報告した研究があります。ただし、ここで参照したManfieldらの4研究は非臨床の便宜的標本を含み、対照群がなく、主要な評価はSUDです。この報告だけで期待効果などを分離したり、PTSD全体の改善を証明したりはできません。
その場の苦痛低下と、侵入症状・回避・睡眠・生活機能の改善は別々に評価します。効果の持続、適した対象、作用機序にはさらに検証が必要です。「瞬きで扁桃体をリセットする」「記憶が消える」と断定しません。
参照したENHANCE論文は比較試験の計画であり、結果の証明には数えていません。VA/DoDガイドラインで中心的に推奨されるPE・CPT・EMDRをFTが置き換えられる、とする教材でもありません。ここでの資料整理は主要資料の確認で、最新研究の網羅的レビューではありません。
Manfieldら(2024):4研究の報告と限界 ↗ENHANCE:比較試験の計画論文 ↗VA:PTSDに対する心理療法の概説 ↗
グラウンディング・EMDRとの違い
- グラウンディング
- 現在の場所や周囲との接続・定位を助ける。再体験に圧倒される場面での支援にも使われる。
- 標準的なEMDRの再処理段階
- 標的記憶を心に置きながら、眼球運動などの二重注意課題を行う。通常、体験の詳細をすべて口頭で話すことは求められない。
- フラッシュテクニック
- 扱う記憶を決めたうえで、実施中の注意を主にPEFへ向け、短い再評価を挟む。
主な狙い・注意の置き方を整理した比較です。単に「詳しく語る/語らない」の違いではありません。VAのEMDR解説 ↗
専門家と相談する
FTについて相談できる医療機関
2026年9月8日に各施設の公式サイトでFTの提供・相談案内を確認しました。掲載順は推薦順位ではなく、全国の網羅リストでもありません。現在の予約枠、本人への適応、料金・保険の扱いを保証するものではありません。リンク先の治療効果に関する表現と、本教材での根拠評価は別にお読みください。
東京都渋谷区・恵比寿 · 心療内科・精神科
東京はなクリニック
カウンセラーの金田智子・小山繭子(臨床心理士・公認心理師)が、希望や必要に応じてFTを取り入れると案内しています。
初回は医師の診察が必要で、カウンセリングのみの利用はできません。担当者・対象・料金は公式案内で確認してください。
愛知県名古屋市千種区・今池 · 心療内科・精神科
こころからだクリニック
公式のFT解説ページで、実施可能か相談するよう案内しています。
カウンセリングを希望する場合は主治医へ相談。FTの担当者・個別の実施条件・費用は要確認です。カウンセリング全般の保険案内をFT固有の条件として扱っていません。
大阪府茨木市・大手町 · 心療小児科・児童精神科
体と心よしだ子供クリニック
岩瀬佳代子(公認心理師・臨床心理士)の提供する心理療法にFTが含まれ、必要に応じて取り入れると明記されています。
小児領域の医療機関です。対象年齢、受診条件、担当者の予約枠、FTの費用は事前に確認してください。
動画の会話・ナレーションを全文で読む
0:00 話そうとするだけで、つらい
患者:あのことを話そうとするだけで、つらくなります。
治療者:詳しく話すことを、今ここで無理に進める必要はありません。どんな方法が合うか、一緒に考えましょう。
解説:つらい記憶を扱う方法の一つに、フラッシュテクニックがあります。
0:25 扱う記憶と、注意の置き先
解説:最初に、どの記憶を扱うかを決めます。
解説:でも、その場面を見つめ続けるのではありません。
解説:実施中は主に、心地よく、自然に関心が向く対象に注意を置きます。
0:55 始める前に、止め方も決める
治療者:途中で止めたくなったら、この合図で止めましょう。言葉で伝えても大丈夫です。
治療者:扱う記憶は、短い言葉で確認します。詳しい場面の説明はしなくてかまいません。
患者:あの日のこと、です。つらさは、今は7くらいです。
解説:記憶を詳しく再現するためではなく、変化を確かめるために、最初の状態を確認します。
1:30 心地よく、関心が向く対象
治療者:自然に興味が向いて、心地よく感じるものはありますか。立派な思い出でなくてかまいません。
患者:最近見た、ペンギンが歩いている動画なら。
治療者:どんなところが好きですか?
患者:一羽だけ、みんなと違う方へ歩いていくんです。
解説:大切なのは、前向きになろうと頑張ることではなく、実際にその対象に関心を向けられることです。
2:05 合図の間も、注意はPEFへ
解説:使う手順によっては、ゆっくりした左右交互のタッピングと、合図に合わせた数回の瞬きを行います。
解説:この合図は、つらい場面を思い出す合図ではありません。
解説:注意は、心地よい対象に置いたままです。
2:40 同じ記憶を、短く確かめる
治療者:ここで、最初の記憶について短く確認します。つらさはどうでしょう。変わらなくても、そのまま教えてください。
患者:まだ思い出せます。でも、さっきほど強くは感じないです。
解説:確かめるのは、同じ記憶に伴う苦痛の変化。
解説:記憶が消えることを目指す説明にはしません。変化の程度や必要な時間には、個人差があります。
3:15 手順より、本人の状態を優先
患者:なんだか、部屋が遠く感じます。
治療者:いったん止めましょう。今は診察室で、私と話しています。こちらの机は見えますか?
解説:苦痛が強まる、周囲が遠く感じる、応答が難しくなる。
解説:そんなときは、決めた手順を続けるより、状態を確かめることを優先します。
3:55 有望。でも、検証は続く
解説:フラッシュテクニックには、記憶に伴う苦痛の軽減を示す研究があります。
解説:ただし、その場のつらさが下がることと、PTSD全体が改善することは同じではありません。
解説:効果の持続や、誰に適しているか、どの仕組みが働くかは、さらに検証が必要です。
4:35 自分に合う方法を、一緒に
解説:つらい記憶を、無理に見つめ続けずに扱う。
解説:フラッシュテクニックは、そのための選択肢の一つです。
解説:この動画だけで強いつらさのある記憶に取り組まず、適切な訓練を受けた専門家と相談してください。
出典・制作と確認の範囲
実在の患者情報を使わず、教育用に作成した架空の事例です。専門家による内容監査は未実施です。
背景となる手法の研究と、この教材自体の検証を分けて示しています。
PROTOTYPE · 動画 v1.0 / 説明資料 v1.1 / 紹介動画 v1.0 · 更新
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